昔話『しょじょ寺の狸ばやし』のあらすじ・内容解説・感想|おすすめ絵本
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 『しょじょ寺じの狸たぬきばやし』は、月つき夜よの晩ばん、和尚おしょうさんの三味しゃみ線せんにあわせて、お寺てらの庭にわに集あつまった狸たぬきたちが腹はら鼓つづみを打うち、浮うかれ踊おどったと伝つたわる民話みんわです。

 今回こんかいは、『しょじょ寺じの狸たぬきばやし』のあらすじと解説かいせつ、感想かんそう、おすすめ絵本えほんなどをご紹介しょうかいします!

概要

しょじょ寺のたぬきばやし はじめてのまんが日本昔ばなし 講談社 『しょじょ寺じの狸たぬきばやし』は、千葉県ちばけん木更津市きさらづし富士見ふじみにある證誠寺しょうじょうじに伝つたわる「狸たぬき囃子ばやしの伝説でんせつ」をもとにしたお話はなしです。

 群馬県ぐんまけん館林市たてばやししに伝つたわる『分福ぶんぶく茶釜ちゃがま』や愛媛県えひめけん松山市まつやましに伝つたわる『八百八はっぴゃくや狸物語たぬきものがたり』と並ならび、日本にっぽん三大さんだい狸たぬき伝説でんせつの一ひとつとして数かぞえられています。

 また、『しょじょ寺じの狸たぬきばやし』をもとに詩人しじんの野口のぐち雨情うじょうが作詞さくし、中山なかやま晋平しんぺいが作曲さっきょくして、大正たいしょう13年ねん(1924年ねん)に童謡どうよう『証城寺しょうじょうじの狸たぬき囃子ばやし』として発表はっぴょうし、昭和しょうわ4年ねん(1929年ねん)に平井ひらい英子ひでこが歌うたったことで、歌うたと共ともにお話はなしも一躍いちやく有名ゆうめいになり広ひろく知しれ渡わたることになりました。

 童謡どうよう『証城寺しょうじょうじの狸たぬき囃子ばやし』は英訳えいやくされ、昭和しょうわ30年ねん(1955年ねん)にアメリカ人じん歌手かしゅのアーサー・キット(Eartha Kitt)が『Sho-Jo-Ji(The Hungry Raccoon)』という題名だいめいで歌うたったことでアメリカでも有名ゆうめいです。

 日本にっぽんに古ふるくから伝つたわる昔むかし話ばなしは、心こころ温あたたまる教訓きょうくんやユーモアにあふれ、世代せだいを超こえて愛あいされてきました。講談社こうだんしゃが贈おくる『はじめてのまんが日本にっぽん昔むかしばなし』は、毎日まいにち放送ほうそうで放送ほうそうされ多おおくの人々ひとびとの記憶きおくに残のこるテレビアニメ『まんが日本にっぽん昔むかしばなし』を、色いろ鮮あざやかなマンガ形式けいしきの絵本えほんとして再現さいげんしたシリーズです。「桃もも太郎たろう」「かちかち山やま」「浦島うらしま太郎たろう」など、誰だれもが知しる名作めいさく昔むかし話ばなしを、子こどもでも読よみやすい易やさしい文ぶんと生いき生いきとしたイラストで紹介しょうかいしています。初はじめて絵本えほんを読よむ幼児ようじから、懐なつかしさを求もとめる大人おとなまで、家族かぞくみんなで楽たのしめる一冊いっさつです。各かく昔むかし話ばなしには、日本にっぽんの文化ぶんかや価値かち観かんが詰つまっており、読よみ聞きかせを通つうじて親子おやこで会話かいわが弾はずむこと間違まちがいなし!

 かつてテレビで一大いちだいブームを作つくった『まんが日本にっぽん昔むかしばなし』が、二見ふたみ書房しょぼうより新装しんそう改訂かいてい版ばんで登場とうじょう。『しょじょ寺じの狸たぬきばやし』のお話はなしは『まんが日本にっぽん昔むかしばなし 第だい10巻かん』の中なかに収録しゅうろくされています。

 『千葉県ちばけんの民話みんわ (県別けんべつふるさとの民話みんわ 21)』は、偕成かいせい社しゃより出版しゅっぱんされています。太平洋たいへいようの黒潮くろしおにあらわれ、冬ふゆでも温暖おんだんな気候きこうの千葉県ちばけん。「証誠寺しょじょじのタヌキばなし」など、豊ゆたかな海うみの幸さちと利根川とねがわがつくった肥沃ひよくな平野へいやと、明あかるい陽光ようこうの中なかから生うまれた民話みんわ33篇へんが収録しゅうろくされています。

 『房総ぼうそうの民話みんわ ([新版しんぱん]日本にっぽんの民話みんわ 26)』は、未來みらい社しゃから出版しゅっぱんされています。「証誠寺しょじょじの狸たぬきばやし」を始はじめ「道楽どうらくをなおす医者いしゃ」「塩しおには負まけた世界せかい一いち」「茗荷みょうがと女房にょうぼう」など、房総ぼうそうの海うみや山やまなどの豊ゆたかな自然しぜんと、村々むらむらに息いきづく人々ひとびとの暮くらしや信仰しんこうが70篇へんと郷土きょうどのわらべうたが収録しゅうろくされています。

 NHK連続れんぞくテレビ小説しょうせつ「カムカムエヴリバディ」の劇中げきちゅう歌かとして、さだまさしさんが令和れいわ4年ねん(2022年ねん)3月がつ18日にちにビクターエンタテインメントよりリリースした、配信はいしん限定げんていシングル『証城寺しょうじょうじの狸たぬき囃子ばやし ’22 ~COME COME EVERYBODY~』は『証城寺しょうじょうじの狸たぬき囃子ばやし』のカバー曲きょくです。

あらすじ

 むかしむかし、草木くさきの生おい茂しげる昼ひるでも薄暗うすぐらく薄気味悪うすきみわるい山奥やまおくに、しょじょ寺じという古ふるいお寺てらがありました。

 この辺あたりには狸たぬきがいっぱいいて、夜よるになるとお寺へやって来きては、腹鼓はらつづみを打うったり暴あばれまわったり、さらには一ひとつ目め小僧こぞうやろくろ首くびなどの妖怪ようかいに化ばけるなど悪戯いたずらのしほうだいでした。

 おかげで和尚おしょうさんがいつかず、お寺は荒あれ放題ほうだいでした。

 ある日ひ、みすぼらしい姿すがたの和尚さんがお寺にやってきました。

 この和尚さんは、少すこし変かわっていて、汚きたないこのお寺をすっかり気きに入いってしまいました。

 狸の化けた妖怪にも驚おどろかず、狸の腹鼓を聞きくと自分じぶんも一緒いっしょになってお腹なかを叩たたき出だしました。

 最初さいしょはうまく音おとを鳴ならすことができなかった和尚さんのお腹も、だんだんと良よい音を鳴らすことができるようになりました。

 しかし、あまりにもお腹を叩きすぎたため和尚さんは倒たおれてしまいました。

 そこで、翌日よくじつから和尚さんは腹鼓の練習れんしゅうを始はじめました。

 ある満月まんげつの夜よる、和尚さんと狸がお寺に集あつまり腹鼓はらつづみ合戦がっせんを始めました。

 和尚さんの腹鼓が良い音をだすので、負まけじと狸の親分おやぶんも腹鼓を続つづけたところ、叩きすぎてお腹が破裂はれつしてしまいました。

 和尚さんは大急おおいそぎで薬くすりを狸のお腹にぬって介抱かいほうしました。

 その後ごも和尚さんと狸は腹鼓合戦を続けるようになり、すっかり仲良なかよくなりました。

 そして、今いまでも満月の夜になるとお寺から狸の腹鼓が聞きこえてくるそうです。

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解説

 『しょじょ寺じの狸たぬきばやし』は、千葉県ちばけん木更津市きさらづし富士見ふじみにある證誠寺しょうじょうじに伝つたわる伝説でんせつではありますが、いつ頃ごろに成立せいりつしたのかは不明ふめいです。

 子こども向むけの多おおくの物語ものがたりでは、「最後さいごにお腹なかが破裂はれつした狸たぬきを和尚おしょうさんが介抱かいほうする」といった内容ないようになっています。

 しかし、證誠寺しょうじょうじに伝つたわる内容ないようは、「お腹なかが破裂はれつして狸たぬきが亡なくなる」という結末けつまつになっています。

 その狸たぬきを供養くようするために狸たぬき塚づかが建たてられ、現在げんざいも境内けいだいに祀まつられております。

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感想

 狸たぬきは、昔むかし話ばなしにはよく登場とうじょうする動物どうぶつです。

 狐きつねと共ともに人ひとを化ばかすのが特徴とくちょうですが、そのやり方かたはずる賢がしこいといわれる狐きつねに比くらべると、どこか単純たんじゅんで微ほほ笑えましいことが多おおいようです。

 そんなところから、この『しょじょ寺じの狸たぬきばやし』では、月つき夜よの晩ばん、どこからともなく聞きこえてくる祭まつり囃子ばやしを、「狸たぬき囃子ばやし」というようになったのでしょう。

 さて、友達ともだちとは、家族かぞく以外いがいで特とくに深ふかい関かかわりをもつ存在そんざいです。

 友達ともだち関係かんけいは、共ともに学まなんだり遊あそんだりする中なかで、楽たのしいことや嬉うれしいことを共有きょうゆうしたり、悲かなしいことや大変たいへんなことを助たすけ合あったり乗のり越こえたりすることで深ふかまっていきます。

 友達ともだちと一緒いっしょに、仲良なかよく活動かつどうすることのよさや楽たのしさ、助たすけ合あうことの大切たいせつさを実感じっかんすると共ともに、互たがいの考かんがえ方かたを交まじえ、理解りかいし合あう経験けいけんを積つみ重かさねていくことが、信頼しんらいし合あえる人間にんげん関係かんけいを築きずいていくことにつながっていくのです。

 よりよい友達ともだち関係かんけいは、豊ゆたかに生いきる上うえでの大切たいせつな存在そんざいとして、人間にんげんを成長せいちょうさせるものであると考かんがえます。

 無む邪気じゃきな和尚おしょうさんと狸たぬきの心こころの触ふれ合いを通とうして、仲なか良よくすることの楽たのしさや大切たいせつさを『しょじょ寺じの狸たぬきばやし』から感かんじてください。

まんが日本昔ばなし

『しょじょ寺じの狸たぬきばやし』
放送日: 昭和51年(1976年) 02月14日
放送回: 第0036話(第0019回放送 Bパート)
語り: 市原悦子・(常田富士男)
出典: 表記なし
演出: 彦根のりお
文芸: 沖島勲
美術: 青木稔(スタジオユニ)
作画: 川島明
典型: 教訓譚きょうくんたん・狸譚たぬきたん
地域: 関東地方(千葉県)

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 『しょじょ寺じの狸たぬきばやし』は「DVD-BOX第だい3集しゅう 第だい11巻かん」で観みることができます。

最後に

 今回こんかいは、『しょじょ寺じの狸たぬきばやし』のあらすじと解説かいせつ、感想かんそう、おすすめ絵本えほんなどをご紹介しょうかいしました。

 『しょじょ寺じの狸たぬきばやし』は、和尚おしょうさんと狸たぬきの心こころの触ふれ合あいを通とうして、よりよい人間にんげん関係かんけいが生いきていく上うえで大切たいせつなことと教おしえています。ぜひ触ふれてみてください!

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